安田靫彦について
靫彦は、1884年(明治17年)東京に生まれ、14歳で小堀鞆音に入門し明治・大正・昭和と日本画の重鎮として活躍し多くの作品を残した。
その画風は伝統的絵画様式・大和絵を描き続け、古典的な知識、有職故実、といった資料をふまえ、歴史画のジャンルを構築した。
靫彦は絵画活動にとどまらず、法隆寺金堂壁画修復、京橋から竹橋への東京国立近代美術館の移転などにも尽力をつくした。
特に、靫彦13歳に芸術的感動を受け、以来天心先生が目指した理想受け継ぎ、天心先生没(1912年・大正12年)後、大観先生を中心に日本美術院が再興され、大観先生没の昭和33年「公益財団法人 日本美術院」の初代理事長の重責を靫彦が担った。
また、大磯、安田善次郎別邸内 (観音堂など)、伊豆修善寺新井旅館(大浴場・客間など)の設計も手掛けた。
昭和53年4月94歳で永眠、約80年間の画業に筆をおいた。
安田靫彦鑑定委員会 発足にあたって
安田靫彦は明治・大正・昭和約80年の創作活動を通して日本画の神髄をひたすら追求し、多くの作品を世に送り出しました。
靫彦は、13歳で初めて強烈な芸術的感動を体験し、14歳で筆を取り、小堀鞆音を師として仰ぎ、その影響もあって武者絵や歴史上の人物画を得意とし、数々の画業を残しました。
その代表作である頼朝と義経の再会の場面「黄瀬川の陣」(東京国立近代美術館蔵 国指定重要文化財)については、両者の緊迫した画そのものはもちろん、特に甲胃の色彩は観る者を魅了すると評されております。
そのほか、「梅」が好きな靭彦は寒気さす季節の絵をはじめ高潔な作品も数多く残しましたが、その生涯は、岡倉天心先生の芸術的理想を実現するために捧げ尽くした一生だったように思われます。
このような靫彦の作品を後世に伝えるべく、この度、安田靫彦鑑定委員会を発足いたします。
靫彦の作品をご所蔵の方々におかれましては、彼の作品を末永くお手元に置かれて鑑賞されますことを切望いたしますとともに、この機会に、靫彦作品を愛してくださる皆様に心より感謝を申し上げる次第です。
最後に、美術品はただ外面の姿だけでなく、その内にある美しさを感じること、そしてそれを読み取ること、これに尽きるのではないかと思っておりますので、付言させていただきます。
鑑定の流れ
鑑定日 | 毎月最終日曜日 ※都合により変更になる場合がございますので事前にお問い合わせください。 |
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鑑定費用 | 鑑定受付代金 : 33,000 円(作品持ち込み時) 鑑定証書発行代金: 33,000 円(証書受け渡し時) 合計 : 66,000 円 ※なお、代金はすべて現金のみの受付となりますのでご了承ください。 |
受付 | 作品はすべてお持ち込みのみとなります。 郵送や出張は受け付けませんのでご了承ください。 毎月 20 日までにお持ち込み頂いた作品を同月最終日曜日に鑑定いたします。 例) 2024 年 1 月 20 日(土)にお持ち込みされた場合 2024 年 1 月 28 日(日)に鑑定 例) 2024 年 1 月 22 日(月)にお持ち込みされた場合 2024 年 2 月 25 日(日)に鑑定 作品お持ち込みされる際は 3 日前までにご連絡くださいますようお願いいたします。 |
受付窓口 | 有限会社 島村画廊 |
キャンセルポリシー | 鑑定依頼受付後のキャンセルは受け付けませんので何卒ご理解をお願いいたします。 なお、真作だった場合、必然的に鑑定証書が発行されますのでその点も重ねてご了承ください。 |